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2007年5月17日 (木)

世界の一日はどこから始まるのか

昼と夜からなる一日の経過は生活をしていて自然にわかる明らかな自然現象である。しかし、地球上の各地で日付を使うことになると問題が生じる。

 地球は自転をしており地球上では東へ行くほど早く夜が明ける。しかし、地球は丸いので地球上には最東点が存在しない。

 しがたって、各国が最東点を決める協定を結ぶ必要が生じる。そこで、同一経度上の地点は同一の自然時(地方時)をもっていることから、最東点を連ねて一本の経度線となることに着目した。この協定経度線が日付変更線である。この線の西側から地球の一日が始まり、この線の東側で一日が終わることになったのである。

 この日付変更線を決めるにあたっては、ほんの僅か動いただけで日付が違う不便をさけるために、日付変更線はなるべく人の住んでいない地域に設定することとした。

 旧グリニッジ天文台を通る経線を0度としたとき、東経・西経ともに180度の経線は、ベーリング海峡付近に始まりほとんどが無人の太平洋を通過していることから日付変更線をこの経線を基準にし、行政区画を考慮して少し屈曲させたのである。

 太平洋を航海するとき、東経・西経180度の経線通過で日付を変更する習慣は19世紀初頭にはほとんどの国の習慣になっていた。

 しかし、国際条約として成立したのは1884年の万国子午線会議の決議である。

 そしてそれから100年以上のち、2000年の到来がせまった時、世界でどこが一番早く2000年を迎えるのかを日付変更線に近いキリバス、トンガ、フィジーなどの太平洋の国々が先陣争いをすることとなった。

 キリバスは東西約4000キロメートルの島嶼国家である。現在、国の中央を走っている日付変更線を東側に変更することで2000年の一番乗りをねらっている。日付変更線は赤道のやや南で東にずれている。そこで、2000年の到来を契機に国内の日付を統一する意味もあり、キリバス政府は日付変更線を東側に移すことを宣言した。トンガより遙かに東に突き出て、2000年を最初に迎える国として観光客誘致に乗り出している。日付変更線には公式協定はなく、この宣言を否定する理由は何もないのである。2000年を一番早く迎える国として国際的に認知されつつある。

 一方、トンガはサマータイムの導入を検討している。ニュージーランドのチャタム諸島は9月下旬から3月上旬までサマータイムであるが、トンガがサマータイムを導入すればチャタム諸島より早く2000年を迎えられることになる。カヌーのレースやビーチでのキャンプファイアーなど、1999年のクリスマスから様々なイベントを継続的に打ち出す予定で、観光振興の起爆剤にしようと意気込んでいる。

 フィジーも世界で最初に西暦2000年を迎えるのはわが国であると主張している。日付変更線の大部分と重なる東経180度が領内の島の一つを通過していることがその主張の根拠となっている。フィジーもサマータイムを導入して時計の針を1時間進めるとしている。

 日付変更線は人間が作った概念である。どの国が一番早く2000年になるのかを決めることは難しい。

 ちなみに、英国はグリニッジ天文台があることから、英国が一番最初に2000年を迎えるともいっているという。

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